太陽光発電設備のメンテナンスと法律

結論

メンテナンスについて、色々複雑なのですが、単純にまとめると…

設備容量に関わらず、保守点検を実施する義務がある
点検の内容は決まっていないが、ガイドラインに従って行う

という感じです。

保守点検にはガイドラインにはJPEAの下記を参照してください。

太陽光発電システム保守点検ガイドライン 〔日本電機工業会・太陽光発電協会 技術資料〕(第2版)

義務の根拠

根拠としては、経産省の注意喚起に下記のようにあるためです。

「小出力発電設備(太陽光50kW未満、風力20kW未満)の所有者は、電気主任技術者の選任や保安規程の届出が免除されますが、所有する発電設備を、経済産業省令で定める技術基準(以下「技術基準」という。)に適合させる義務※1があり、当省職員による立入検査を受ける※2ことがあります。」

「小出力発電設備は、出力が小さくても電気を作る『発電設備』です。メンテナンスが不十分な状態で稼働させると、設備の損壊や漏電等により、近隣住民の方等に大きな被害を及ぼす可能性もあります。そのようなことが起きないように設備を設置・管理する責任は、発電設備の施工業者や設備メーカー等ではなく、所有者にある」

https://www.meti.go.jp/policy/safety_security/industrial_safety/oshirase/2019/2/310221.html

義務の内容

50kW未満は、保守点検が義務。回数と内容は任意。

50kw未満は、FIT期間中は保守点検が義務。回数と内容は任意。

50kW以上は、半年に1回の保守点検が義務。内容は任意。

電気事業法と再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法から解釈すると、上記の様になりました。

内容は任意。
回数は50kW未満は任意、50kW以上は、半年に1回。

少し詳しく説明すると、

太陽光パネル50kW以上は、パネルとパワコンの間に蓄電池等が入っていたら50kW以上としますが、入っていなければパワコンの容量が50kW未満であれば、50kW未満となります。

太陽電池発電設備を設置する場合の手引き(METI/経済産業省)

電気事業法

・低圧受電(100Vor200V)の場合

50kW未満は保守点検は義務

50kW以上は半年に1回の保守点検が必須

・高圧受電(キュービクルが置いてある場合)の場合

保安規定に点検方法を明記して、経産省へ届出が必要。

50kW以上は半年に1回の保守点検が必須(電気事業法)

詳しくは下記

■一般社団法人 太陽光発電協会の電気事業法について

太陽光発電関連法規 - JPEA 太陽光発電協会
関連法規 トップ 関連法規 太陽光発電関連法規 知っておきたい太陽光発電関連法規 太陽光発電システム導入にかか...

再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法

FIT期間中は民間団体が作成しているガイドライン等を参照して保守点検を実施する。

※FITであれば、保守点検が義務化されているが、内容(実施項目、回数)は決まっていない。

なっとく!再生可能エネルギー|資源エネルギー庁
地球環境に対して負荷の少ない自然界のエネルギーである「再生可能エネルギー」や「固定価格買取制度」に関する情報を集めたポータルサイトです。再生エネルギーに関するニュースなど最新動向をお伝えします。

※FITで無ければ、適応されないため、上記法律での保守点検の義務はない。(電話で確認。2022/6/2)
ただし、上記の義務の根拠に記載の通り、点検はした方が良いです。
内容は決まっていないので、発電量の確認や目視で壊れていないか確認する程度でも良いかと思います。

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